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ジオン・ズム・ダイクン

ジオン・ズム・ダイクン

ジオン・ズム・ダイクン

スペースコロニーへの宇宙移民開始から半世紀以上が経ち、地球にとどまる特権を持つ人々と、スペースノイドと呼ばれる宇宙移民の間で対立が深まる中、「スペースノイドからこそ新人類『ニュータイプ』が生れる」と説き、地球からの自治権獲得を訴えて、多くのスペースノイドから大きな支持を得た。やがて、サイド3をジオン共和国として独立を宣言し、首相となる。彼の功績を記念し、ジオン共和国の首都は、彼の名をとってズム・シティと命名された。

しかし、宇宙世紀0068年にダイクンが急死すると、ジオン共和国はデギン・ソド・ザビを筆頭としたザビ家の独裁国家となっていく。ダイクンには2人の子供がいたが、ザビ家の台頭により子供たちは居場所を失ったため、マス家の養子となり、エドワゥ・マスセイラ・マスと名を改め、以後は数奇な運命を辿ることになる。

死についてはザビ家による謀殺説が主流である。『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』では、実子キャスバルが演説の中で「父ジオンはザビ家に暗殺された」と述べた。『THE ORIGIN』では、側近のジンバがトリカブトと東洋の毒キノコを調合したモノを飲まされた」と死因について主張していた事から、心筋梗塞あるいは毒殺と推測できる。但し、著者の安彦良和は「ダイクンはただ過労で死んだのであってそれに対し陰謀説が一人歩きした」と後に語っている。いずれにせよジンバの証言にある様に、ザビ家により遺体の検死が妨害され、ザビ一派がこの事件を政治的に最大限利用したことについて異論の余地は無い。

漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、死去前夜のダイクンが極度に心身を疲弊していたことが妻アストライアの回想により明かされている。また、軍拡路線を肯定するタカ派であり(逆にデギンらは連邦軍との徹底抗戦を回避しようとする非戦派とされた)、自身をゴルゴダの丘で磔にされるイエス・キリストに例えるなど、アニメ版での聖者のような扱いとは異なり、狂的な自己愛を露わにしたカリスマという解釈で描かれた。また、首相以前はムンゾ大学の教授であったとし、学長デギンらの配慮で大学内の時計塔内で愛人アストライアに第一子キャスバルを産ませるが、この時すでに息子の誕生を聖誕として演出しようとする自己陶酔者ぶりが窺える。