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ヒイロ・ユイ

ヒイロ・ユイ

ヒイロ・ユイ

L1コロニー出身。天涯孤独で、判っているのは日本人系であるということだけである。幼少時はアディン・ロウと共にゲリラ活動を行っていたが、8歳のときにアディンと死に別れる。(一説によれば、アディンはOZの依頼でコロニーの解放指導者ヒイロ・ユイを暗殺したスナイパーといわれている)
後にX-18999コロニーでドクターJに見出され、その下でさらなる肉体改造を行い、破壊工作とウイングガンダムのパイロットとしての訓練も受ける。 AC(アフターコロニー)195年、オペレーション・メテオが発動され、OZ殲滅のためウイングガンダムで地球に降下する。降下直前、彼に直接指令を与えるドクターJに、OZへの復讐の意味もこめて、指導者「ヒイロ・ユイ」の名をコードネームとして与えられる。
シャトルに偽装したウイングガンダムで大気圏突入中に、ゼクス・マーキス指揮下のOZモビルスーツ部隊と遭遇し、ゼクスの巧みな戦術によりウイングガンダムは海に墜落する。ヒイロは脱出し、海岸でリリーナ・ドーリアンと初めて出会う。気絶していたところを民間人であるリリーナに顔を見られたヒイロは、この時点で自決しようとしたが、アストロスーツの自爆装置が故障していた(この自爆装置はウイングガンダムの自爆装置と連動していたが、オペレーション・メテオ直前でドクターJによって周波数を変えられている)ため失敗し、リリーナの呼んだ救急車を強奪して逃走する。
目撃者であるリリーナを抹殺するため、リリーナのいる学校に編入。同時に学校を拠点にして、海中に沈んだウイングガンダムを、OZに回収される前に破壊しようと動く。その現場で、ガンダムデスサイズのパイロット、デュオ・マックスウェル、リリーナと鉢合わせる。リリーナの殺害をデュオに阻止されると、サルベージされたガンダムに魚雷を叩き込み、自分は海面にたたきつけられ、リリーナによって地球圏統一連合軍の医療施設に収容される。
その施設からの脱出劇で、ヒイロはその超人ぶりをまざまざと見せ付ける(常人の3倍以上の身体の能力を持つとされている)。拘束中に覚醒しながら、脈拍と脳波を自分でコントロールして眠っているふりをし、病室がある高層ビルの50階から飛び降りて片足の骨折だけですみ、しかもその骨折を自分で治した。漫画版ではデュオの撃った銃弾すらかわしている。
自分を「殺す」と言うヒイロがなぜ戦うかを知り、そのヒイロに正面から向き合おうとするリリーナにヒイロの心は揺らぎ、彼女を殺せずじまいであった。学校をOZが襲撃し、リリーナが戦闘に巻き込まれたときは、思わず彼女を庇ってしまった。その後もヒイロは、自分が「殺す」と宣言した人物を実は一人も殺していない。
リリーナのいる学校を去った後は、OZの流した偽情報に動かされ、ニューエドワーズの地球圏統一連合の軍縮会議を襲撃し、コロニーとの和平推進派ノベンタ元帥の乗るシャトルを撃墜してしまう。またシベリアでのトーラス輸送襲撃作戦では、トールギスに乗るゼクスと再戦するも、レディ・アンにコロニーを盾に取られてしまう。レディ・アンの脅しに対し、ドクターJは”投降するがガンダムは渡せない”という返答するが、これに応じる形で、ヒイロは躊躇なく自分が乗ったままのガンダムの自爆スイッチを押す。
奇跡的に助かったヒイロは、トロワのサーカス団で体を回復させてからは、ノベンタ元帥の親族に謝罪するための旅に出る。その謝罪の旅は、親戚の全員を回り、謝罪と共に、銃を手渡して自分への審判を乞うということを徹底したものであった。その後ルクレツィア・ノインの手引きで、南極でゼクスと再会。シベリアでの戦いの続きを、一対一で行うというゼクスの申し出を受ける。ヒイロは、ゼクスの過ぎた施しを受けまいと、ゼクスによって修復されたウイングガンダムではなく、トロワのガンダムヘビーアームズを借りて決闘に挑む。決闘の最中リリーナが割って入り、OZの追討部隊も介入したため、トロワと共にその場を去る。
ガンダムを地球に捨てて宇宙に上がると、デュオの名前を使って学生になりすまし、潜伏した。その入学の挨拶では、武装化と戦争に向かうコロニーへの思いをアドリブで語り続け、途中で教師に止められていたが、機械のように任務を遂行するヒイロが、戦争について様々な考えをめぐらせていたことをうかがわせた。デュオ本人は、OZに捕まり反乱分子の象徴として公開処刑されようとしており、そのデュオを暗殺するためヒイロはOZの基地に潜入するが、結局デュオと共に脱出する。今度はOZに協力させられようとする、ドクターJを含むガンダムを製造した5人の科学者を抹殺しようとするなど、あくまでOZを叩くための障害を排除しようと動く。
そのために潜入した月面基地で逆にトロワに捕まり、ドクターJたちが開発したモビルスーツ、メリクリウスのテストパイロットになる。ヴァイエイトのパイロットとなったトロワと共に任務を与えられ、サンクキングダム大使ミリアルド・ピースクラフトとして宇宙に上がったゼクスと一戦交えた後、彼をレディ・アンのところへ連れていく。そしてウイングガンダムゼロのカトルと対峙し、トロワが犠牲になりながらも、カトルの暴走を食い止める。ウイングゼロとの死闘で力尽きたところをカトルと共にOZに拘束され、トラント特尉によってウイングゼロの実験に協力させられる。ゼロのシステムに”自分の命を弄ぶ敵”として5 人の科学者の姿を見せられヒイロは暴走するが、その前に立ちはだかったカトルの説得で暴走を止め、気絶する寸前にリリーナのイメージを見る。
カトルと共に再び地球に降りたが、戦うことしか知らないヒイロは、OZ主流派に反対するトレーズ派に傭兵として加わり、無軌道に戦い続ける(ここでのコードネームは「レッド・ワン」だった)。そんなヒイロに、カトルは難民の噂に聞いたサンクキングダムに行こうと呼びかける。戦争を拒否して細々と国家を運営するサンクキングダムに身を寄せたヒイロは、その統治者となったリリーナと再会する。”自分に黙って戦いに行くな”と言うリリーナの言葉に、一応はうなずいてはいたが、ヒイロは最も死の確率の高い戦場-トレーズ派の最後の砦であるルクセンブルクに行ってしまう。その激戦で窮地に陥ったところを、回線でトレーズに呼びかけられ、古城に隠されたガンダムエピオンをトレーズから託される。
世界の支持を集めはじめるサンクキンダムの平和思想を危険視したロームフェラ財団(OZの母体)は、反乱分子やゲリラをかくまっているという口実で、サンクキンダムへの侵攻を開始する。ヒイロはエピオンで侵攻軍を次々と薙ぎ払っていったが、戦闘が激化して攻撃が市街地に及ぶと、エピオンのシステムでリリーナがビームで蒸発するビジョンを見てしまい、暴走する。カトルやノイン達の奮闘もむなしくサンクキングダムは崩壊するが、暴走を続けるヒイロは、ウイングゼロで遅ればせながら到着したゼクスと、4度目の決闘に挑む。互いに機体のシステムに翻弄されて決着はつかず、二人は機体を交換してサンクキングダムを後にする。
ヒイロは地球で、単独でOZに戦いを挑み続けていた。リリーナがロームフェラの傀儡として利用されると思ったヒイロは、彼女を再び殺そうとするが、地球と宇宙の和解というリリーナの理想が本物と知ったヒイロは殺すことをやめ、リリーナに期待をよせた。その後、ヘビーアームズを発見したサリィ・ポゥと共に宇宙に上がり、最初に再会した五飛と共に、ピースミリオンに合流、他のガンダムパイロット達と共にゼクスが率いるホワイトファングと戦う。
様々な人物との出会いが変化をもたらしたのか、この頃になると、これまで通りの冷徹な言動の中にも他者を思いやるようなところが見られるようになった。また排他的な考え方から、情勢全体を見極められる様にもなった。リーブラに軟禁されたリリーナを救出するため単身潜入し、そこでもリリーナへの思いやりや尊敬が感じられるような台詞を、彼女に向ける。ゼクスとトレーズを倒して戦争を終わらせることが、自分がリリーナにしてやれる唯一のことだという言葉を残して、ゼクスとの最終決戦に挑む。
ヒイロとゼクスの決闘は全世界に伝えられ、人々に戦争の虚しさを伝える役割を果たす。死闘を繰り広げる中、ヒイロはゼクスに自分達も含めて”人類全てが弱者”だと言い、ゼクスは”戦士として生き抜く”と言い残し、リーブラの動力炉を爆破して姿を消す。ヒイロは地球に落下するリーブラの破片を狙撃するため、大気圏の摩擦の中でロックオンする。これまで自らの命を何度も簡単に捨てようとしてきたヒイロは、この時初めて生きようとする意志を籠めた叫びを発し、ツインバスターライフルを発射、最後のリーブラの破片を消滅させ、地球の核の冬を防いだ。

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