ガンダム情報サイト・ガンダムチャンネル

ガンダムチャンネル

ガンダムチャンネル

RX-78GP03 ガンダム試作3号機デンドロビウム

RX-78GP03 ガンダム試作3号機デンドロビウム

RX-78GP03 ガンダム試作3号機デンドロビウム

地球連邦軍の試作型宇宙戦用モビルスーツである。コードネームはガンダムデンドロビウム。

デンドロビウムは、その独特の形状からモビルアーマーと呼ばれる事もあるが、当時の地球連邦軍の分類にはMAは存在しないため、MSとするのが正しい。型式番号は、資料によっては、主にRX-78GP03Sステイメンと区別するために、RX-78GP03Dと表記するものもあるが、これは誤りである。コードネームの「デンドロビウム」は、同名のラン科の植物から付けられている。花言葉は「わがままな美女」など。

「モビルスーツの汎用性とモビルアーマーの攻撃力を兼ね備えた機動兵器」というコンセプトで、ガンダム試作1号機と同じく「クラブ・ワークス」が開発を担当した。宇宙空間での拠点防衛という地球連邦軍の要求に対し、アナハイムはスラスターによる高機動と大型ジェネレーターによる大型メガ粒子砲を有するジオン公国軍のMAに着目した。しかし、検討にするにつれMAは敵MSが懐に進入し近接戦闘となった場合、思いのほか脆弱なことが判明した。そこでコア・ブロック・システムの延長としてMAの中心にMSを組み込むことで対応した。その際RX-78ガンダムの強化ユニット、Gパーツが参考となったとも言われる。

デラーズ紛争終結後、宇宙世紀0084年に開催されたシンポジウムで発表された、試作3号機の延長線上にあると思われるトライアルプランではコア・モジュールのMSに各ユニットをドッキングした強化ユニットという程度のもので、全長はモビルスーツの2倍程だった。

実際に宇宙世紀0083年に稼動していた機体はトライアルプランとは比較にならない程巨大なものであり、たった1機で戦略兵器としても運用可能だった。アームドベース・オーキス(ORCHIS, 野生のランを意味する)と、その中核をなすMSステイメン(STAMEN、花の雄しべを意味する)から構成される。

ステイメンの腰部に設置されたテールバインダーを介してドッキングし、火器管制と機体制御を行う。6基の大型スラスターは小型艦艇並みの推力を発生しこれを用いて前線に突入、搭載した武装を撃ちまくる様は、さながら「機動弾薬庫」とでも形容すべき威容を誇る。その戦闘能力はMS1個大隊にも匹敵する、当時における最大最強の機動兵器である。しかし、あまりの大きさのため母艦内に収容することはできず、補給や整備は宇宙空間での船外作業で行わなくてはならないなど整備性は劣悪で、通常のMSの100倍とも言われる莫大な運用コストも相俟って、設計や技術が次世代に引き継がれる事は無かった。

複雑な火器管制システムに加え、MSとMAという本来運用方法が異なる二つの形態を制御するため新開発のOSが搭載されている。これは後に登場する可変MSや可変MAの開発に大きな影響を与えている。また、複雑な火器管制システムはパイロットに極度の肉体的・精神的負荷をもたらすため、特定の処方による投薬すら推奨されていたらしい。

他の試作機とは違い宇宙用のため、ラビアンローズに係留中だったところを、デラーズ・フリートによる「星の屑作戦」阻止のためアルビオン隊が奪取に近い形で受領し、コロニー奪還のために出撃する。圧倒的な火力によって多数のMSや艦艇を撃破し多大な戦果を上げたが、アナベル・ガトーが駆るノイエ・ジールと交戦して劣勢に追い込まれ、最後にソーラ・システムIIの照射を受けオーキスが大破、放棄された。ただしステイメンはほぼ無傷で残った。

3DCGアニメ『GUNDAM EVOLVE 4』では、Pスペックのステイメン単体でのラビアンローズでのテスト中に襲来したジオン残党軍を迎撃するため、宇宙空間で急遽オーキスとドッキング。その圧倒的火力をもってほぼ全ての機体を殲滅したが、ラストで制御を失ってオーキスと分離・漂流している所を、生き残っていたゲルググ・マリーネのビームライフルに撃たれ、パイロットのデフラ・カーとともに爆散した。

型式番号 RX-78GP03
所属 地球連邦軍
建造 アナハイム・エレクトロニクス社
生産形態 試作機
全高 38.5m
全長 140.0m
本体重量 226.4t
全備重量 453.1t
ジェネレーター出力 38,900kw
スラスター総推力 2,265,000kg
装甲材質 ルナ・チタニウム合金
主な搭乗者 コウ・ウラキ
武装 メガ・ビーム砲
大型ビームサーベル×2
Iフィールド・ジェネレーター
フレア・ディスペンサー
ビームライフル
フォールディングバズーカ
爆導索
大型収束ミサイル
マイクロミサイルコンテナ