デナン・ゲーは一撃離脱戦法を前提に、モビルスーツとしてのスタンダード装備を施された機体である。デナン・ゾンが誘爆の可能性がある火器を排除したのとは対象的に、ビームライフルなどを装備し、敵機を確実に撃破することを目的としている(一撃離脱戦法を謳っているのはそのためである)。またベース機のデナン・ゾンに比べてジェネレーター出力や推力面など、総合的な戦闘力は凌いでいる。また操作性も良好であり、訓練用としても運用されている。
『機動戦士ガンダムF91』劇中で最初に描かれたモビルスーツ戦闘は、デナン・ゲー対ジェガンである。被弾してシーブック・アノーたちが通っていた学校の屋上に乗り上げるジェガンの頭部を、デナン・ゲーはサッカーボールのように蹴り飛ばす。15m以下のモビルスーツが20m前後のモビルスーツを圧倒したシーンである。また劇中で初めてビームシールドを使用し、20m前後のジェガンが入りきれない隙間に入り込んでその攻撃を弾くなど、地球連邦軍のモビルスーツとは一線を画す所を見せ付けた(パイロットの技量差も含まれる)。だが一方では、装甲車から放たれたロケット弾の一撃で撃墜されてしまうといった、小型MSの脆さが表れているシーンもある。セシリー・フェアチャイルド(ベラ・ロナ)が訓練用として最初に乗り込んだモビルスーツであり、ザビーネ・シャルもベルガ・ギロスの修復中は代用としてこちらに乗り込んでいる。