クロスボーン・バンガード軍のモビルスーツの中では最初に開発された機体で、「デナンシリーズ」最初の機体でもある。なおクロスボーン・バンガード軍のモビルスーツに付く「型式番号」は地球連邦軍が便宜上つけたもので、実際の型式番号は不明。
デナン・ゾンは主に格闘用に開発され、主兵装のショットランサーは装備した状態で相手を突く白兵戦用武器としてだけではなく、ランサー部分を4段階に分けて射出する射撃武器としても使用可能。火薬やビームを使用する兵器ではないため誘爆の危険性はない。このような武装を開発したのは、クロスボーン軍の決起目的であるコスモバビロニア建国のためにスペースコロニー制圧を主用途としたためである。小型化の利点によりジェネレーター出力に余裕ができたことからビームシールドを地球連邦軍の量産機に先駆けて装備、高い防御力を獲得した。このデナン・ゾンをベースに、指揮官機のベルガ・ダラス、一般戦闘用デナン・ゲー、偵察用エビル・Sといった用途別の機体が開発された。
また、ゼブラゾーン事件では、ネオ・ジオン残党が潜伏するゼブラゾーンにて試験運用が行われ、偽装の為に頭部にはザクIIをイメージさせるモノアイのバイザーが装着されていた。