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MS-06D ザク・デザートタイプ

MS-06D ザク・デザートタイプ

MS-06D ザク・デザートタイプ

ザク・デザートタイプは、MSVシリーズに登場する、ジオン公国軍の局地戦用モビルスーツ。

一年戦争当時、地球に侵攻したジオン公国軍は、ザクIIをベースに改良を加える事で、いくつかの局地対応機種を開発していった。主に固定武装を強化したMSはグフとして開発が進められており、地球侵攻部隊から最も要請が強かったアフリカ戦線用として熱帯・砂漠戦仕様に特化する形で、本機は開発された。開発はキャリフォルニアベースにおいて陸戦型ザクIIをベースにこの実戦データを反映させて進められた。

機体の軽量化と出力の強化と一部装甲の強化と共に地上での冷却力の向上のためバックパックには大型の冷却装置が増設されている。また、広大なサバンナや砂漠地帯での移動力向上のため腰部と脚部に補助推進装置が設置されている。関節部には防塵用の処理が施されている。

頭部にはグフに先行する形で通信用アンテナが設置された。これには砂塵やスコールなどの環境での使用を考慮した三角錐状のマルチブレードアンテナ(シングルアンテナ)と、長短2種類(等長のタイプも確認されている)のロッドアンテナを側頭部に設置したもの(ダブルアンテナ)がある。

固定武装は左前腕部の増加装甲に装着されるラッツリバー3連装ミサイルポッド。また、作戦に応じて腰部両側のマウントラッチにラッツリバーP-3 2連装ミサイルポッド及び2基のクラッカーを内蔵するSA-712クラッカーポッドを装着することができる。更に頭部にはバルカン砲と思われる開口部が2ヶ所確認できるがその詳細は明らかになっていない。携行武装として120mmマシンガン(型式番号:M-120AS)を用いる。これはザクII用に開発されたもの(型式番号:ZMC38III M-120A1)を改修したものでスコープを廃止し、バレルやストックが短いものとなっている。軽量化によって保持性が向上している。これらの武装はこれまでの実戦データが反映されており、陸戦型ザクIIのものより実戦向きなものとなっている。G92組立式砲座は分解することで4機で搬送し、目的地に於いて10分程度で組立が可能となっている。

実戦テストを兼ねてダブルタイプが第5地上機動歩兵師団第1MS大隊A小隊(通称カラカル部隊)に配備された。この部隊はロイ・グリンウッド少佐を隊長とし、リビア砂漠からスエズ運河西岸を作戦地域とする特務部隊であり、ゲリラ戦法を得意とする。なお、このカラカル部隊にのちに配備されるドム・トロピカルテストタイプの性能チェックをアリゾナで行なっていたのが、ダブルタイプを主力機としていたスカラベ部隊であり、彼らも中東地域に転戦している。また、ピンクパンサー部隊にはシングルタイプが配備され、サハラ砂漠からジブラルタル海峡までを制圧、ジオン公国軍のヨーロッパ侵攻に寄与している。このピンクパンサー隊の所属機には右肩シールド部分に蜂のキャラクターがエンブレムとして描かれており、これを由来とするキラービー隊という別名が存在する(ただし、このエンブレムを使用した機体あるいは個人の通称が「キラービー」だったという説もある)。同隊はD型ザクの他にEMS-05アッグを擁する部隊として知られたが、戦後にはなんらかの経緯で連邦軍に編入されている。ジオン時代より乗り継いだD型ザクに加え、新たに支給されたRGC-80ジム・キャノンとの混成部隊で、ジャブロー防衛の任に就いている姿が確認されている。防衛部隊の中でもティターンズ相当の部隊として扱われていたともいわれているが、既に事実上放棄され空き家となった拠点に捨て駒として置き去りにされていたに過ぎず、グリプス戦役時に実行されたエゥーゴの侵攻作戦とそれに対する連邦自らの核兵器使用による焦土作戦の末、以降の彼らの存亡は不明となっている。その他、中東西部に侵攻したアラビアンのパーソナルマークを使用するカーミック・ロム大尉の乗機が知られている(後に遊撃隊スコルピオに編成)。

前期にはシングルタイプ、ダブルタイプそれぞれ43機ずつ、後期にはシングルタイプのみが28機、計114機が生産された。一年戦争中期頃から実戦配備が行われ、全機がアフリカ戦線に投入された。配備数の少なかったドムに代わり、主力機として活躍した。

型式番号 MS-06D
所属 ジオン公国軍
全高 17.5m
本体重量 61.3t
全備重量 79.4t
ジェネレータ出力 976kW
推力 42,900kg
装甲材質 超硬スチール合金
主な搭乗者 ロイ・グリンウッド
ノーマン
武装 120mmマシンガン
3連装ミサイルポッド
2連装ミサイルポッド
クラッカーポッド
G92組立式砲座