アメリア大陸イングレッサ領ビシニティ近郊のアーク山にあるマウンテンサイクルから多数発掘され、イングレッサ・ミリシャの戦力として用いられた。その外見は『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場したネオ・ジオンの水陸両用モビルスーツ「カプール」そのものだが、機体サイズが小さくなっている他、一部形状も異なる。マウンテンサイクル下でナノマシンによる再生が行われる際に何らかの理由で変更がなされたという説や、後世製作されたレプリカであるともいわれている。
カプール同様に変形も可能で、水中でその真価を発揮するが、当初それが気付かれることはなく、もっぱら陸戦用の兵器として使用され、水中巡航形態も輸送時に貨物列車に搭載する際の圧縮形態として利用されていた。特に大掛かりな改修を施すことなく、宇宙でも運用可能だったようである。
コクピット内部もカプールそのままの形状(第2世代MS以降の標準的な物)を再現しているが、何故か正面左右以外のモニターパネルが表示されないため、全天周囲モニターとはなっていない。そのためか、よくモノアイ部であるコクピットを開いて身を乗り出して運用されていた。コンソールのデータベースに「KAPOOL」と書かれていたために、ルジャーナ領で出土し領主ボルジャーノ公の名前に因みMS-06 ボルジャーノンと呼ばれたザクIIとは異なり、元のカプールとさほど変わらない発音で呼ばれる様になった。ディアナ・カウンター側からは見たままの形である「ボール」と呼ばれた。