
一年戦争時に、ジオン公国軍が運用していた補給艦。外見は二つの艦体を横結びに接続した双胴艦の形式で、ムサイとは逆に(係留時における)下側に艦橋が設置されている。片方のみでムサイ1隻分の補給が出来る構造となっているが、固定武装はない。また搭載能力はより新しい輸送艦であるパゾク級より低く、一年戦争開戦時点で既に旧式化していた。戦後はデラーズ・フリートでも運用されているのが確認できる。
TVアニメの劇中では、ただ「旧式な補給艦」というだけで、特別な設定は存在しなかった。放映後に刊行されたムック「ガンダムセンチュリー」では、「プラズマロケット・化学燃料ロケットを推進機関として併用する旧世代のミサイル宇宙戦艦だったものを、熱核ロケットエンジンに換装し、輸送艦に改装」したものである、という設定が作られている。これは劇中で語られたことはなく、アニメの制作スタッフも係わっていない非公式なものであるが、近年の模型キットに付属する解説文にも反映されている。前述のムックによれば、MS冷却装置を搭載していないため、使用できるMSはザクIのみとも記されていた。