特殊兵装を装備できるX200系フレームを持つこの機体は、先に開発されたブリッツとは全く異なるコンセプトを持つ、突撃・強襲用MSである。
ブリッツがミラージュコロイドを使用した隠密行動により敵陣深くに入り込む突撃・強襲・撹乱を主とする戦法を採ったのに対し、フォビドゥンは初期の GAT-Xシリーズに採用されていたフェイズシフト装甲を改良したトランスフェイズ装甲により実体弾を無効化し、エネルギー偏向装甲「ゲシュマイディッヒ・パンツァー」によりビームをねじ曲げる方法を取り、攻撃から機体を守る鉄壁の防御力を備える事により、敵陣に突撃をかけることを目的としている。
大型火器は全て背部パーツに集中しており、本体には頭部の「イーゲルシュテルン」と両腕の「アルムフォイヤー」があるのみである。そのため、「エクツァーン」や「フレスベルグ」を使用する際には強襲形態をとる必要があるが、この形態は重力下での飛行が可能となる一方、腕の可動範囲が制限されたり、「ニーズヘグ」を自在に操れないといった不便が生じる構造上の欠点を持っている。
当機の取る戦術はほぼブリッツと同じであり、相手を特殊装備で翻弄しながら単体で敵の中に侵入して味方のために活路を開くというものである。距離を置いての戦いでは並の敵が相手なら多彩な火器で蹴散らせ、それではかなわない敵が相手の場合はその防御力で相手に隙ができるまで待ち続け、接近する。そして相手がうろたえているうちに「ニーズヘグ」で斬り裂く。ただし、他に白兵戦用の武器を持っていないため、間合いが難しい。
「フォビドゥン」は「禁断」「禁忌」の意。
