パプテマス・シロッコが提出した設計案を元に、ルナツー開発基地にて開発された可変MS。 同基地で製造された10番目の機体であり、「RX-110」の型式番号を与えられた。本機のMA形態は、複眼状のカメラ、センサーを複数持つ機首、脚部のムーバブルフレームを丸ごと露出させた一対の大型クローアーム等、まるで昆虫を彷彿とさせる独特のフォルムが最大の特徴である。変形後は全身に内蔵されたスラスターが後方一点に集中し、その尋常ならざる加速性能を最大限利用した一撃離脱戦法を得意とする。脚部クローアームはMS形態でも使用可能で、射撃装備のままでも優秀な格闘性能を発揮した。単機のスペック自体は申し分ない機体ではあったが、その特殊かつ複雑な変形機構による製造コストの高騰化、整備性の問題から制式化には至らず、少数の試作機の製造を以って開発計画は中断された。なお、生産された機体の内2機はティターンズによって実戦投入されており、ジェリド・メサ中尉やマウアー・ファラオ少尉が搭乗し優秀な戦果を残した。