エゥーゴの量産型モビルスーツ (MS) で、エゥーゴとアナハイム・エレクトロニクス社により共同で開発されたアナハイム製ガンダム型MSのひとつであり、代表的な第2世代MS。後にΖ計画と呼ばれることとなる高性能MS共同開発計画の走りとなった機体である。
装甲材質および内部フレームにガンダリウムγを採用したため後のエゥーゴの指導者ブレックス・フォーラ准将の提案によりγガンダムと呼ばれる予定であった。しかし、アクシズからガンダリウムγをもたらしたクワトロ・バジーナ大尉の希望により宇宙用の機体を意味する「リック」、エゥーゴの活動が折り返し地点に到達したことから喜望峰の発見者バーソロミュー・ディアスの「ディアス」を合わせてリック・ディアスと名付けられた。本来の型式番号はMSA-099 であるが、地球連邦軍の目からエゥーゴの動きを欺くためRMS-099とされた。
メインカメラはモノアイを更に機能化したもので、広角レンズによって得られた映像を補正して全天周囲モニターに投影する。この方式はシステムを小型化することが可能な上、可動部が少ないためメインテナンス性に優れている。腹部に大型のジェネレーターを設置したため通常腹部にあるコクピットは頭部に移動され、パイロットは左側頭部にあるハッチから搭乗する。コクピットブロックは緊急時に射出される。
通常バックパックが配置される背部にはプロペラント(推進剤)タンクを兼ねる作動肢としてバインダーを2基備えている。これはガンダム試作2号機のフレキシブル・バインダーの延長上に位置するものと考えられており、ガンダリウムγによる軽量化とムーバブルフレームの採用に合わせ、これによるAMBAC機能により鈍重な見かけに反して軽快な運動性を示した。このバインダーは取り外してシールドとして用いることも可能である。
固定武装として頭部にバルカン・ファランクスを、腰部にビームサーベルを1基装備している。携行武装としては主にクレイ・バズーカやビーム・ピストルを装備、これらは背部のウエポンラックに搭載可能である。
また、マニピュレーター基部には多目的ランチャーが設けられ、トリモチやバルーンダミーなどを射出することができる。