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MSM-01 (MS-06M-2) ザク・マリンタイプ

MSM-01 (MS-06M-2) ザク・マリンタイプ

MSM-01 (MS-06M-2) ザク・マリンタイプ

一年戦争時に地球に侵攻したジオン公国軍は、地球上の様々な地形、気候等の環境に対応したモビルスーツを開発する必要に迫られた。本機はその中でも、地表の7割を占めると言われる海洋に対応するべく開発された機体である。

当初はザクII F型をベースに開発が行われ、浮沈のためのバラストタンク、推進用のハイドロジェットエンジンを設け、関節部分のシーリング等の改造を受けたが、水深400mの水圧に耐えられる設計が要求された結果、最終的にザクのボディパーツをほとんど流用せず、大半が新造パーツとなった。フレームレス・モノコック構造であるザクにとって、それは単なる改修作業にとどまらなかった。前期型(M-1型)5機と後期型(M-2型)2機の計7機が建造されたが、司令部から要求される性能を満たす事はできず、ザクをベースとしての水中対応型の開発はこの時点で断念される事となる。当初の型式番号はMS-06のM型として承認されていたが、のちに水中型のモビルスーツ開発が本格化した段階でMSM-01に改編され、水中型モビルスーツの枠に組み込まれている。ジオンではこの機体の運用で得られたデータを基にツィマッド社主管のもと水中実験機とゴッグを建造。ゴッグは制式量産化された。なお、作成された7機は総て実戦配備され、「レッドドルフィン」「シーサーペント」各部隊に2機ずつ、「グリーンサイレン」「ナーガIII」「マンタレイ」各部隊に1機ずつ送られている。

M-1型は耐圧性能は低いが、水中航行速度はM-2型より優れている。一方、M-2型はM-1型のテスト運用時のデータを反映し、間接部の防水シーリング、モノアイ保護用のシーリング追加など、信頼性が向上している。

武装は固定装備として頭部に60mm機関砲を2門、さらにオプションとしてブラウニーM8型4連装180mmロケットポッドを設置可能。腕部携帯武器としてはM6-G型4連装240mmサブロックガン(水中専用ロケット砲)が用意されている。これらのうち水中ロケットの類は、後のゴッグ、ズゴックで固定装備として採用されるものと同様のものである。

その後、一年戦争が地球連邦側の勝利によって終戦を迎え、ジオン公国が所有していたモビルスーツなどの大部分が地球連邦軍に接収される。ザク・マリンタイプも当時残存していた機体全てが地球連邦軍の手に渡り、M-1型はダカール基地に、M-2型もニューギニア基地にそれぞれ配備された。また、連邦ではM-1型の仕様を下地に操縦席の全天周囲モニター・リニアシート化等の小改造を加え、同じく接収したザクII F型や陸戦型ザクIIをベースとして少数を増産している。これらの機体はハイザックに採用予定だったタキム社製のジェネレーターを水冷式化して搭載している為、名称を「マリン・ハイザック」と改められている。ハイザックのプロトタイプにあたるRX-106の水中型と位置づける意味もありこう呼ばれる(RX-106にM型ザクの装備を新たに追加した機体だとする説もある)。マリンハイザックは戦闘の他にシロナガスクジラの生態調査に使われた記録もあり、幅広く運用されていた様子が伺える。当時連邦軍はジオン軍から接収したザク用の設備をハイザックやマラサイの整備に使う都合上、ゴッグやズゴックよりも設備が共用できるマリンハイザックの方が好まれたと思われる。これらを踏まえた上で、連邦軍ではジャブロー内のふたつのプラントでRMS-188MD「ザク・ダイバー」、RMS-192M「ザク・マリナー」をそれぞれ開発している。

型式番号 MSM-01 (MS-06M-2)
所属 ジオン公国軍
主な搭乗者 ギュンター・ローズマン
武装 60mm機関砲×2
M6-G型4連装240mmサブロックガン
ブラウニーM8型4連装180mmロケットポッド×2