サイコミュ試験用ザクIIは、MSVに登場するジオン公国軍の試作型ニュータイプ専用MS。ビショップの通称を持ち、「サイコミュシステム試験型ザク」とも呼ばれる。
本機は、ニュータイプによる戦果が見込まれるようになったのを受け、既にある程度実績を上げていたモビルアーマー (MA) に組み込まれていたサイコミュシステムを、MSに組み込むことを目指して製造された試験機である(ビショップ計画)。またジオングの原型機とする説がある。計3機が建造されており、しばしば見られる図版は3号機 (MS-06Z-3) のものとされる。武装は両腕に2門の有線制御式5連装メガ粒子砲を持ち、格闘武器は無い。
ザクIIF型をベースにした改造機であるため、ザクという名称はついているものの、ビーム兵器を運用する都合上、頭部にその印象を残す程度で、まったく異なる機体となった。外観は後のジオングを小型化し、脚を付けたような印象であるが、この当時の技術ではサイコミュシステム、両腕の有線式ビーム砲などが小型化できていなかったため、機体全体の大きさに比べて異様に大きな有線式ビーム砲が腕部に付くという不恰好な形になった。また両脚部も着地用に残されているだけで、従来のMSのような機能はない。
漫画「機動戦士ガンダム エコール・デュ・シエル」では、元ジオン軍兵士でニュータイプ適性のあるヤハギ・フランジバックが、一年戦争時代に当機に搭乗している姿が確認されている。