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RX-78GP02A ガンダム試作2号機サイサリス

RX-78GP02A ガンダム試作2号機サイサリス

RX-78GP02A ガンダム試作2号機サイサリス

本機のコードネームである「サイサリス」は、ナス科の植物ホオズキから付けられている。花言葉は「偽り」など。ただし、実際にはホオズキの属名Physalisはピサリス、フィサリス、ファイサリスなどと読まれ、サイサリスとは読まれない。

本機は最強の攻撃力を持つモビルスーツとして、戦術核を装備することを念頭において造られた。当初はMSの機動力を生かすことで敵陣営の中枢を強襲する機体として計画され、徹甲弾、炸裂弾、ビーム攪乱膜散布弾、プラズマリーダー射出用多弾頭弾などをバズーカにて発射する予定だった。しかし、戦術核弾頭を用いることで壊滅的なダメージを与えるという核装備型MS計画へとコンセプトが変更となった。核兵器の使用は、南極条約をもって禁止されていたが、その後もジオン公国軍は核兵器を使用した実績があったため、今後も用いられることを想定して、その対策として計画が進められた。

開発はフォン・ブラウン市にあるアナハイム社のリバモア工場において同社の第二研究事業部が担当して進められた。この部署は旧ジオニック系技術者が多く開発に携わっており、ドムの設計思想が反映されているとも言われる。試作2号機が、いかにもガンダムらしくないフォルムと概念を持つのは、この為である。なお、同事業部は後に試作2号機の開発データを元に、第2世代モビルスーツの奔りのリック・ディアスを開発、機体シルエットやバインダーにその面影を見ることができる。

最初期のトライアル機・Phase1では腕部や腰部、脚部にドムの影響が色濃く残っている。脚部には熱核ジェットエンジンを内蔵しホバー走行が可能だった。また、この時点ではコクピットハッチは通常の形状のものが装着されている。Phase2ではより連邦製モビルスーツよりの外装へと変更され、耐核装備が施されたPhase3を経て宇宙世紀0083年9月18日ロールアウトした。その後、地上でのテストのためオーストラリアのトリントン基地へと運ばれた。

コンセプトの変更に伴い、ミノフスキー粒子の存在によって核弾頭を確実には誘導できないため本機体自身も爆心地に近づくことを余儀なくされた。その対策に、例えば、冷却装置を内蔵した専用大型シールド、高温時に揮発して機体を保護する特殊塗料など、耐熱や耐衝撃の処理を施した装甲や構造が組み込まれている。

このように、核弾頭の運用に特化した仕様となっているが、同時に核装備以外の重武装プランも計画されていた。

頭部はガンダム試作1号機と同じくツイン・アイを採用しているが、メインカメラやエアインテークに核使用時の熱・衝撃波に耐えうるような対策が施されており、また旧ジオニック系の技術者が多く関わっていた事から通常のガンダムタイプの頭部とは異なる意匠を持つ。RX-78系にみられる「ヘ」の字型インテークスリットを持たない、いわゆるΖ系のフェイスデザインを初めて採用したものといえる。

核使用時の熱・衝撃波・放射線からパイロットを守るため、コクピットは通常のモビルスーツと比較して強固に設計されている。コクピットモジュールは外圧に強い球体状となっており、コクピットハッチは何層も及ぶ装甲材と緩衝材によって構成され、放射線の透過を防ぐ。メインコンピューターを含む電装系は電磁パルスと放射線から防護するためモジュール内に設置される。

強襲用として高い機動力を要求されたが、バックパックには核弾頭を収納するスペースを設けたため、スラスターユニットを背部に併設することができなかった。そこで通常背部に設けられるスラスターは肩部のフレキシブル・スラスター・バインダーと呼ばれるユニットに設けられることとなった。ジェネレーターを内蔵し片側3基計6基のバーニアを展開することで、耐核装備のため重量が増した本機でも高い加速力を得ることが可能となっている。また、重力下ではこれによりホバー走行を行うことが可能である。このバインダーは独立して可動することでAMBAC作動肢としても機能し、180°の姿勢変換を1.1秒で行うことが可能である。

脚部はシールドでは十分保護できないため、耐核用の対策が施され、冷却装置も有するため巨大なものとなっている。

ガンダム試作2号機は実験のためにトリントン基地に搬入され、Mk-82弾頭(核弾頭)の装填が完了した所をアナベル・ガトーに奪われてしまう。後に、デラーズ・フリートの「星の屑作戦」の一環として観艦式襲撃に用いられ、アトミックバズーカの一撃により連邦軍艦隊に甚大な被害を与えた。星の屑作戦から帰投する途上でガンダム試作1号機と遭遇、激しい白兵戦の末、相打ちとなり爆砕、機体は失われた。

型式番号 RX-78GP02A
所属 デラーズ・フリート
建造 アナハイム・エレクトロニクス社
生産形態 試作機
全高 18.5m
本体重量 54.5t
全備重量 83.0t
ジェネレーター出力 1,860kw
スラスター総推力 155,200kg
装甲材質 ルナ・チタニウム合金
主な搭乗者 アナベル・ガトー
武装 ビームサーベル×2
60mmバルカン砲×2
アトミックバズーカ
ラジエーターシールド