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XXXG-00W0 ウイングガンダムゼロ

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A.C.史上初の戦闘用MS、OZ-00MS トールギスを開発した6人の科学者達が、コストと実用性を度外視し、高性能のみを追求し設計した機体。ガンダニュウム合金を本格的に採用した初のMSであり、基本性能は当時最強のMSと謳われたトールギスを凌駕する。

しかし、主武装のツインバスターライフルに代表される過剰な攻撃力と、制御系に組み込まれた「ゼロシステム」の危険性ゆえに、科学者達は実機を製作することなく設計データを封印した。これは、当時彼らのスポンサーであった地球圏統一連合が急速な軍事化を推し進め、彼らの故郷である各コロニー自治府に圧力を強めていたことも理由の1つにある。

ほどなくして科学者達は、ゼロのデータと共に連合を出奔。6人の内5人の科学者達は、それぞれのコロニーの反連合勢力と結託し、ゼロのデチューン版と言うべき5機のガンダムを開発した。なお、残る1人ハワード博士だけは自分のガンダムを造らず、巨大宇宙戦艦ピースミリオンと共にガンダム達を影からサポートした。

ゼロシステム (Z.E.R.O.System)、正式名称「Zoning and Emotional Range Omitted System」(直訳すると「領域化及び情動域欠落化装置」)とは、分析・予測した状況の推移に応じた対処法の選択や結末を搭乗者の脳に直接伝達するシステムで、端的に言うと、勝利するために取るべき行動をあらかじめパイロットに見せる機構である。

コクピット内の高性能フィードバック機器によって脳内の各生体作用をスキャン後、神経伝達物質の分泌量をコントロールすることで、急加速・急旋回時の衝撃や加重などの刺激情報の伝達を緩和、あるいは欺瞞し、通常は活動できない環境下での機体制御を可能とする。更に外部カメラ、センサーによって得た情報を、パイロット自身の視聴覚情報として伝達することも可能である。このため、通常のモニター機器は補助的なものでしかなく、基本的にコンソール中央部の球状レーダーおよび周囲壁面に表示されるエネミ-マーカーのみで戦闘行為を行う。

しかし、その機能は同時にある致命的な欠陥も露呈させることとなった。そもそも、本システムが提示する戦術とは、基本的に単機での勝利を目的としたもので、目的達成のためであればたとえ搭乗者の意思や倫理に反する行為も平然と選択する。状況によっては搭乗者自身の死や機体の自爆、友軍の犠牲もいとわない攻撃など、非人間的な選択が強要されることもあり、これがパイロットの精神に多大な負担をかける。そのため、ただゼロシステムを使うだけでは、システムに命令されるがまま暴走するか、もしくは負荷に耐え切れず精神崩壊・廃人化を招く恐れがある。そのため、このシステムを使いこなすには、自身の感情をコントロールし、かつシステムの命令を押さえ込むだけの強靭な精神力が要求される。

1年後の戦いであるOVA版・劇場版まで、このシステムを用いて戦い抜いたのはヒイロ・ユイのみである(Endless Waltzの小説では、アルトロンガンダムとの戦闘時、ヒイロはゼロシステムからの命令を一切無視して戦闘を行っていることがわかる)。他に、ゼクス・マーキスの搭乗機であるガンダムエピオンに類似のシステムが搭載される。ヒイロ以外の4人のガンダムパイロットおよびゼクスもこの機体に搭乗しシステムを体験、各々の未来を垣間見る。また、カトル・ラバーバ・ウィナーは一度だけガンダムサンドロックにシステムのコピーを搭載し、広域の集団戦闘に置ける状況分析と把握のサポートシステムとして利用する。

父親の死を目の当たりにしたカトルが、家族を死に追いやったコロニーの人々と、宇宙に存在する武器を憎悪し、H教授の残していた設計図を元にウィナー家の資産で製造する。しかし、カトルはゼロシステムに精神を蝕まれ、友であるトロワ・バートンが搭乗するヴァイエイトを撃墜寸前に追いやる。その結果ようやくゼロから解放されたカトルは月面基地においてメリクリウスの自爆装置を作動させ、この機体を消滅させようするが結果的に失敗に終わる。

その後OZ(オズ)のトラント・クラークが本機を回収し、その性能に魅了されて実験を繰り返すが、ゼロシステムの負荷に耐え切れず自滅する。宇宙空間に放置されている所をOZに回収され爆破処理されようとしたが、ゼクス・マーキスが強奪するがサンクキングダムでのヒイロのガンダムエピオンとの対決の後に機体を交換する。地球軌道上におけるエピオンとの最終決戦では激闘の末に勝利。そして地球へ落下するリーブラの破片を狙撃し、これを破壊する。なお、漫画版ではエピオンを含む6機のガンダムでリーブラを破壊する。

型式番号 XXXG-00W0
設計者 ドクターJを含む5人の技術士
建造者 カトル・ラバーバ・ウィナー
生産形態 試作機
全高 16.7m
本体重量 8.0t
装甲材質 ガンダニュウム合金
主な搭乗者 ヒイロ・ユイ
カトル・ラバーバ・ウィナー
ゼクス・マーキス(ミリアルド・ピースクラフト)
武装 ビームサーベル×2
マシンキャノン×2
ツインバスターライフル